仮置き場

ツイキャス『禍話』で語られた怖い話の文章化を主にやらせていただいてます

2020-01-01から1年間の記事一覧

禍話リライト 首の女と草の女

東北地方、某県の話。 山の中、斜面の一部を切り崩して作られた団地がある。地形の関係もあるのだろうが、敷地への出入り口がひとつしかない。 禍話の放送内でもしばしば言及されるように、出入り口がひとつしかない団地というのは何か不気味な話があったり…

禍話リライト 穴の女

とあるネカフェで起こった話。 体験者はその日はいろいろあり、ネカフェで一夜を過ごすことにしたそうだ。 個室に案内され、しばらくダラダラする。その内に何もすることがなくなってしまった。 マンガも読みたいものはあらかた読んでしまったし、パソコンで…

禍話リライト 病院跡地で

禍話の語り手、かぁなっきさんが勤め先の常連客である建築関係の方から聞いた、病院跡地での話。 さっそくの余談だが、その常連さんは普通の会話のトーンで人が死ぬタイプの話をする方だそうだ。 彼によれば、原因が何かはともかく、建設現場では通常考えら…

禍話リライト 予知こっくりさん

今から10数年前、佐賀県の女子高での話。 あるグループがこっくりさんにハマり、毎日のように放課後にやっていた。 その日も放課後に空き教室に集まり、机を並べてこっくりさんを始めた。 が、しばらくやっている内にすぐに訊きたいことがなくなってしまった…

禍話リライト 第三更衣室

とある高校での話。 その高校はいわゆる進学校なのだが体育会系の部活動も盛んで、大会に出れば最低でも準決勝までは勝ち進む程のなかなかの強豪校だそうだ。 だが、本質的には進学校だからか、学校の設備面では体育会系に特別力を入れているわけではない。…

禍話リライト 踏切の女

夜中にあまり親しくない相手から電話がかかってくると、ろくなことにならない。 だいたいは金の無心だったりするものだが、時にはもっとよくない話に巻き込まれることもある。 Aさん(女性)の大学生の頃の体験だ。 ある日の夜11時頃、携帯に着信があった。 相…

禍話リライト 終末の合唱

ある男性(仮にSさんとする)が入院中に体験した出来事。 彼が入院した経緯については詳しく伝わっていないが、腕か脚を骨折して普段の生活圏から離れた地で入院することになったというので、恐らくスキーか何かが原因なのだろう。 とにかく、知らない土地でし…

実体験 酒とロフトと黒いやつ

大学四年、夏の終わり頃。 当時住んでいた都内某所のアパートでの話。 その時も定期的に訪れるオカルト熱が再発し、洒落怖を読み漁ったり各種の心霊映像、恐怖動画を片っ端から見たりしていました。 当時『タクラーン村の少女』という動画の話が界隈で話題に…

禍話リライト 公園の集団

とある地方の住宅地での話だ。 ある日のこと、その住宅地で町内会長を務めるAさんの家を住民のひとりが相談事を持って訪ねてきた。 丘を崩して作られたその住宅地の中には、売れ残ったものの坪数が微妙で使い道がなく、ただ遊ばせておくのももったいないので…

禍話リライト 地獄の牛鬼

『地獄の牛鬼』という怪談がある。 あまりに恐ろしい内容のため、聞いた人間が皆発狂したり死んだりしてしまう。それ故に誰もその詳細を知らない、というものである。 小松左京氏の短編『牛の首』が元ネタである、というのが定説だが、それにしても題に『地…

禍話リライト エーデルワイス

※ある意味「自己責任系」かもしれない話です。 (聞いたり読んだりする分には大丈夫なようです) 四国、あるいは山陰地方の話だそうだ。 田舎の山の中、そんなに深くない場所に廃校がある。校舎が2棟残っており、なかなか雰囲気もある。そこに肝試しに行こう、…

禍話リライト りんちゃん

Oさんが大学卒業を間近に控えた頃に体験した話。 大学の仲間で集まっていた時、写真に凝っているという友人Aから、心霊スポットの写真を撮りに行きたい、と話を切り出された。 それも、お化けが出るらしい程度のところではダメで、実際に事件や事故、忌まわ…

禍話リライト? エキセントリック禍少年佐藤

リライト本 リライト本 リライト本 未入荷 今日もみんなが気になるのは リライト本が (入荷!) しているかどうか 遅いぜ 遅すぎるぜ 物流停滞 boothは沈黙 悔しいな 今際の願いさ 『リライト本!』 読めば戦慄 厳選怪談 外出自粛だ 人畜無害の住宅 『ルンバの…

禍話リライト セガールと陰謀

一時期ね、セガールさんって、まあ今でもそうなんですけど、一時期ありえないくらいポンポンポンポン映画に出てたんですよ。 なんでだろうって思って、こういうのって絶対理由があるんで、調べたんですね。 そしたら、これは別に言っていいと思うんですけど…

禍話リライト Pちゃんの病棟

都市伝説にまつわる話。 Aさんの彼氏がバイクで事故を起こし、しばらく入院生活を送ることになった。 彼氏の入院した病院は、ちょっとした山の上にある。それなりに歴史が古く、施設の老朽化に伴って何度も増改築を行なっていて、その結果、搬入に来た業者で…

禍話リライト 地下の霊安室

本当に恐ろしい幽霊というのはどんなものだろう。 例えばの話、凄い力を持つという僧侶や霊能力者が恐ろしいと言っていた、だからあの幽霊は恐ろしいのだ、などと言われてもそれだけでは具体性に欠ける。それだけで納得する者などいないだろう。 思うに、そ…

禍話リライト つらら女

同じ名前でも地域によっては別の妖怪や怪異を指す、ということがある。 例えばぬらりひょんである。夕方の忙しい時間帯に勝手に家に上がり込み、まるでそこが我が家であるかのようにくつろぐ老人の妖怪として広く知られ、百鬼夜行図の先頭に描かれていること…